2007年 07月 01日
予定のない日 |
とても疲れた一週間であった。何がどう疲れたと説明するほどではないけれど、金曜日の晩の食事を終えた時には全てのエネルギーを使い果たしたような感じがした。かと言ってばたんとベッドに倒れ込むほどでもないし、そんなにあっさり金曜日の晩を終えてしまう勇気もなく、何もこんな時間にしなくてもと思いながらも家中の床を拭いてみたり、うだうだと本を読んでみたり。そうして本当にエネルギーが切れたらしく、いつの間にか深い眠りについていた。土曜日の目覚めは最高に良かったとは言わずも、楽しい気分で目が覚めたといって間違いない。さあ、起きよう! と思って起きたのは久しぶりのことであった。するべきことは沢山あるが今日はしたいことだけしてみよう。そうだ、眼鏡を作りに行こう。それというのも運転の練習中に夕陽に向かって走ることが多く、その都度、目の前が真っ白になっては危機に陥っていたからだ。サングラスのように光を遮り、だけど度の入った眼鏡。昔の私は大変な遠視で100m先に立てかけてある黒板に白墨で今日のランチと書かれた文字が読めるほどだったが、いつの間にか視力が落ちてしまった。自分の目に慣れている為に普段の生活には必要性を感じないが、車の運転の時にはかけなければいけないし、そうだ、TVでイタリアとどこかの国のサッカーのゲームがある時には眼鏡なしでは誰が誰だか分からないと言ったら度の程度の近視か分かってもらえるだろうか。そんなに悪くはないが決して良くはない、と言う程度である。暑くなりすぎる前に、と手早く準備をして家を出た。眼鏡を作る手続きを終えて、さあ、ブラブラするかと思ってバスに乗った。窓から外の様子を眺めていたら行きつけのparrucchiere (美容院)が異常に空いているのを目撃。慌てて次の停留所で降りてparrucchiereへと急ぐ。思えばもう2ヶ月も手入れをしていず伸び放題の髪の毛であった。どうやら顧客は既に早めの夏のヴァカンツァに出発しているらしい。あっという間に自分の番がやって来て、気が付けば終わっていた。いつもこんなだといいのにね、と店の人に言うと、これでは商売あがったりかな、との返事に互いに、うん、うん、と頷きながら挨拶を交わして外に出た。真昼の空はかんかん照りだ。空を仰ぐ気にもなれない程だった。再びバスに乗って旧市街へと向かう。昼休み中の店が多いこの時間帯はひと気も少なく私には好都合であった、かんかん照りさえ除けばの話である。一通りの店を外から覗き、後は郊外行きバスの時間まで当てもなくあっちへ、こっちへ。ある一角でこんなのを見つけた。空気穴らしい。実用性だけでなく美的にも優れていてとても気に入った。気持ちに余裕がある日は何を見ても美しく、何をしても楽しい。予定が詰まった毎日を過ごすのは疲れるものだ。時にはこんな思いつくままに過ごす日があると良い。と、がら空きの帰りのバスの中でひとり頷いた。
by yspringmind
| 2007-07-01 14:08
| bologna生活・習慣