2007年 05月 07日
若い心 |
昨日からやっと天気が回復して気持ちの良いボローニャとその近郊の町々。待ってたとばかりに沢山の人達が自転車や大型バイク、そして車に乗って家を飛び出したようだ。私が暮らす町の少し先辺りは日中通行止めだった。60年代、70年代のレース用の車が集合して閉鎖されたある一区間をレースの如く爆走する、などという催しものがあったからである。私は見物にこそ行かなかったがテラスから会場に向かう車、会場から帰る車を何台も見た。古いフィアットあり、フェッラーリあり、アルファ・ロメオありで見ていて飽きることがなかった。これらの車のドライバー、つまり所有者は多々して年齢が上のことが多い。私が見ただけでも平均年齢は60から70歳といったところである。ここ数年子供の出生率が伸びているイタリア、しかし高齢社会であることに間違いないイタリアである。大型バイクをぶんぶん鳴らして走る人もレース用の自転車を風の如く乗り回す人も若い人ばかりと思えばそうではない。たまにはっとするほどの老人が自転車を乗り回していたりして、思わず追い越す傍から頑張れーと応援したくなる。推定年齢は85歳である。体も足もガリガリだがやる気は満々、まだまだ走るよ、と風を切るその顔が言っているようである。車にしてもそうである。私の周囲には80歳前後のドライバーが沢山居るのだ。彼らはそれまで自転車を乗り回していた健脚者達であるが、今は体力の低下により自分の意に反して車を足として生活している。のどかな日曜日の午後を過ごしていたところ、ある知らせが届いた。80歳男性が運転していた車が細い田舎道で対向車を避けるために右に車を寄せたところ、車がバランスを崩してどんどん右に向かって行って深くて大きな水の溜まった堀に嵌ってしまったのだという。老人達は自然が大好き。だからこんな田舎道が大好きなのである。しかしそれが知っている人となれば助けに行かなくてはならない。行ってみるとかなりのショックで落ち込んではいたものの怪我がなくて良かった。いつまも若い心でアクティブに生活して欲しい。しかし気をつけて欲しいなあ、と帰り際に一言注意しておいた。そんなことを言ってもまた来週末も田舎道をドライブするに違いないだろうけど。
by yspringmind
| 2007-05-07 12:51
| bologna生活・習慣