2007年 04月 16日
大家族 |
待望の友人がやって来た。私の記憶に反して5年振りの再会だそうだ。友人は逞しくなり立派な社会人、そして頼もしい大人になっていた。私はその間何をしていたかと言えば、立派になることも逞しくなることもなく、淡々と生活していたとしか言いようがない。それはさて置き、週末は素晴らしい天気であった。別に企んだ訳でもなく、偶然山の友人からgrigliata(グリリアータ)、つまりバーベキューに誘われて昨日日曜日の昼前に日本から来た友人を伴って近郊の山へと向かった。山に向かう道は何処も笑顔の人々で一杯だった。サイクリングする人あり、川辺でピクニックする人達、日焼けに一生懸命な人達、ウォーキングを楽しむ人達。そんな人々をぐんぐん抜いて標高800m程の小さな村に暮らす友人を訪ねたのであった。既に沢山の人達が集まっていた。山の友人の恋人とその子供、遠くから遊びに来た両親、近くに住んでいる弟家族、私達が加わったら12人になった。初めてイタリアを訪ねた私の若い友人は目を白黒させながらもイタリア人も驚くほどの大食漢振りを発揮してあっという間にみんなに溶け込み、放って置いても楽しく過ごしているようだったので感心した。しかし大変なご馳走であった。2種類のピッツァはアンティパスト。猪に子羊、七面鳥に豚肉、ソーセージをこれでもかと言うほど焼いた。庭で収穫したサラダ菜、カルチョーフィを燃える薪の中でじっくり焼いたもの、南イタリア名物、カッチョカヴァッロと言う名のチーズにスライスしたパンにオイルや香料などで味付けしてこんがり焼いた熱々のブルスケッタ。ボトルの底に穴があいているのではないかと思うほどどんどん減っていく赤ワイン。もうお腹一杯だー、と誰もが降参した頃に山の友人の恋人が作ったトルタがでてきた!チョコレートのトルタの上には甘酸っぱいラズベリーやブルーベリーのソース、その横には甘くない生クリームが添えられていた。その外観だけでも皆息を呑んだが美味しいこと美味しいこと!1分前にお腹が一杯だとわめいていた誰もが一粒残さず平らげた。私は彼らの家族ではないが美味しいものを食べている時は家族の一員。そして私の日本からの友人も家族の一員となって昨日は大家族になった。そうしてようやくお開きになったのは夕方6時。誰もが今夜は何も食べない、と言いながら山を去っていった。
by yspringmind
| 2007-04-16 16:30
| 友達・人間関係