2007年 10月 02日
塔の下 |
ところでボローニャ大学界隈と呼ばれるvia zamboni を街の中心に向かって歩いていくと2本の塔に突き当たる。そうだ、この2本の塔に全ての道に繋がると迄はいかずとも、ここを基点に主要な道が放射線状に延びているのである。だから住民も旅行者も何度となくこの下と通ることになる。ボローニャのシンボルと呼ばれるこの2本の塔は、シンボルというよりは良く見慣れた市民の塔と呼ぶほうが正しいのかもしれない。かと言って市民がこの塔の上まで上ることは少なく、また周囲から眺めるわけでもなく、歩いていると何となく視界に入ってくる、そんな感じだ。視界に入ってきた塔を認めて、ああ、今日も塔は健在だ、とそんな感じだ。この周辺にはボローニャ人のみに限らず外国人も多く集う。塔の下には大きな本屋さんがあるが、そこから30歩ほど歩いたところに同じ経営の本屋があって主に外国語の本、語学関係の本を置いているからである。昔私も良く通った店だ。店先にはRoom for rent やLearning English のような張り紙があって、別に探している訳でもなかったが、どんなものがあるのかとついつい覘いてみたくなったものだ。イタリア語を学ぶ学生なら一度は足を踏み入れたことがあるに違いない。教本やカセットテープ、CD-ROM を置いているので、それらを物色する若者達が沢山いる。イタリア人も沢山通う。外国語を学ぼうとしている人たちが主である。見ていると英語とフランス語に人気が集中しているようだ。と思っていたら最近は日本語を学ぶ人もかなり増えたようだ。昔は日本語コーナーを探しても何処にあるのか分からないくらいだったのに幾種もの教本が並んでいるのを見て思わず嬉しくなった。イタリア人から見る日本って、どんなイメージなのか一度聞いてみたいと思うけど、まさか本屋で声をかけるわけにもいくまい。それにしてもこの店に来ると学習意欲を掻き立てられる。きっとみんなそうに違いない。店の外に出ると塔が見える。やっぱりボローニャの生活には2本の塔がついて回る。
by yspringmind
| 2007-10-02 13:30
| bologna散策・あれこれ