2007年 09月 04日
遠方の人たち |
朝目を覚ますと外は暗かった。最近陽が昇るのが遅くなったので起きるといつもこんな具合だが、7時に近くに連れて明るさを増していく。今日もきっとそうなのだと思っていたら、いつになっても明るくならないどころか空には黒い雲が幾層も横たわり異様な雰囲気が漂いだした。家を出ると吹きまくる風、舞い飛ぶ枯葉、そして大粒の雨が落ちだした。嵐だった。嵐は暫く続いたが昼前には青い空が広がり、青さを引き立てるような白い入道雲が所々に浮かんでいる。これでよいのだ。実は気を揉んでいたのである。昨日友達家族が到着した。遠方からの来客である。ブダペストの友達夫婦と友達の日本からやって来た両親。昨日の長旅は堪えただろう、今日はテラスでお茶などしてのんびり過ごして貰いたかったのだ。長閑な丘の町の暮らしを覗いて貰いたいと思っていたのだ。それがこんな嵐では残念過ぎはしないだろうかと案じていたのである。外は信じられないような涼しさ。20度もない。コットンのセーターなしでは10分とて居られないような涼しさである。9月もまだ始まったばかりだというのに何ということだ、と思いながらも嵐が止んでよかったと胸を撫で下ろした。私の友達は大のボローニャ好きなので、恐らくボローニャの話を両親にしているに違いない。大きくないボローニャ、歩いて見てまわるに丁度良いボローニャ、けれども歩けば歩くほど面白いものが見つかって終わりのないボローニャ散策について。さあ、明日はきっと晴天。バスに乗って旧市街に行くだろう。長い夏休みの後であるが為、一日の休みも取れず私が長いことかけて見つけたボローニャらしいボローニャを案内が出来ないのが残念だ。活気が戻ってきたボローニャの街で彼らはどんな風に過ごすのだろう。ポルティコの下をそぞろ歩いたりするのだろうか。私の好きなアルキジンナージオ宮にも立ち寄るだろうか。食品市場を歩いてみたり路地に迷い込んでみたりして彼らなりのボローニャを見つけ出して欲しいと思う。それがボローニャ好きの私の勝手な希望である。
by yspringmind
| 2007-09-04 13:30
| bologna散策・あれこれ