2007年 02月 05日
適度な大きさ |
フィレンツェへ行けばいつもフィレンツェの街の華やかさに心を惹かれるが、それでもボローニャに帰ってくるとこの素朴なこじんまりとした街を好きだなと思い、そして自分にはこんな街が良いと思う。その昔ローマに1年弱暮らした経験がある。その頃の私は言葉もままならなかったこともあるしイタリアでは日本や日本人に対する理解がまだあまりなかった頃だったので、ローマのような外国人も沢山住んでいる街はとても居心地が良かったものだ。ローマは広くて移動するのが大変かと思えば、地下鉄あり、トラムあり、バスありで不便なことなど何もない。ただローマ市内の一部の交通渋滞には閉口したけど、こういうことも住んでいれば慣れてしまうものだ。そんな生活をしてボローニャに戻ってきた時、外国人の少なさ、外国人への理解のなさを嘆いて何故ボローニャに戻ってきてしまったのかと、自分が決めたこととはいえその判断に誤りがあったのではないかと、自分自身を責めたものだ。そんな時期が長く続いたが今落ち着いた気持ちで思い返してみれば周囲の人達は自分が思っていたほど理解がなかった訳ではなくて、単に外国や外国人に関する情報が少ないことで私にどう接して良いのか解からなかったのではないかと思う。実際言葉が分からないのにピクニックに誘ってくれたり、海に行こうと誘ってくれたり、しばしば夕食に招いてくれたではないか。勿論その当時の私にとってはそれらの誘いはコミュニケーションをとるのが大変過ぎて単なる苦痛でしかなかったけれど。ほんの少し苦い思い出もあるボローニャの生活だが、人口が決して多すぎなくてほんの少し田舎っぽい感じがするこの街は確かに刺激も少ないけれど私には丁度よいと思うのである。
by yspringmind
| 2007-02-05 13:30
| bologna生活・習慣