2006年 11月 27日
トレド、そしてアランフェス協奏曲 |
旅行好きの私がここ暫く旅行をしていないのでかなり悶々としている。長い人生、自分の思い通りにならない時期があっても不思議ではない、そして思い通りにいって幸運と思うくらいで良いのだ、と自称大人の私は頭の中では充分解っているつもりだが心の方は恐ろしいほどストレスを溜めていて兎に角旅行がしたい病に罹っているこの頃だ。日常生活から脱出できるのなら何処でも良い、しかし寒いのは辛いのでノルウェーやフィンランド、ロシアは別の機会にしておこう。そうだ、スペインに行きたい。と、ほんの思いつきで2週間前に思い始めたら止まらなくなり先週からはロドリーゴのアランフェス協奏曲が頭の中で流れだし気分はすっかりスペインだ。私がボローニャに住むことに決めたとき、隣接国にしろそうでないにしろ簡単に行き来が出来るものと信じていた。ところが何年も経つのにフランスもドイツもスペインにも行く機会がなく近くて遠いヨーロッパの近隣国であることを痛感している。さてスペイン、今の私にとってのスペインは背景で流れている音楽こそアランフェス協奏曲だが目指す町はトレドだ。トレドは美しい町である。そしてスペインであるということを、痛いほど、歴史に凍結させた町である。と、ある本に書いてあったのがとても印象的で、以来スペインに行くなら絶対トレドと決めていたのだ。はっきり言って私は思い始めたら止まらない性格である。今まで訪れたどの町もこんな風に思い込みだけで訪れて、そして夢中にさせられた。きっとトレドもそんなところに違いない。最近友人にトレドに行きたいことを漏らしてみたが、え、トレド?バルセロナの方がいいんじゃない?とあまり共感して貰えないのが残念だ。ああ、誰かトレドは実際素敵な町だと言ってくれる人はいないのだろうか。
by yspringmind
| 2006-11-27 22:30
| 小旅行・大旅行